駒澤零と記憶の記録

すきな音楽を紹介したり、日々の記録

アーバンギャルドリクエストワンマン@代官山UNIT

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‪少し、昔の話をします。
ある晩、たまたまつけた音楽番組に、強烈な印象を持つ二人が出ていました。
金髪の怪しいおじさんと化粧は濃いけどスタイルがとても良くて、美人な女性ボーカリスト
どうやらアーバンギャルドというグループらしい。
第一印象ははっきり言って変な人。喋ってるとこだけ何となくみて、その時は曲まで観なかった。
ただ、なんとなく忘れられませんでした。

後日、私がたまに足を運んでいたスタジオ2.5Dのtwitterアカウントにて、彼らが何かライブをしていたことを知ります。
見たことあるぞこの人。こないだの変な人じゃん。

アーバンギャルドとの出会いはそんな感じ。

そこで何を思ったかYouTubeを見に行き、「水玉病」という曲に出会います。
衝撃でした。余りにも良い曲だったから。
可愛さを前面に押し出したサウンドなのに、痛くて、苦しくて、生きるのがつらくなる心を歌ってくれてる。私は一瞬で好きになりました。
それこそ恋に落ちるように。

それからYouTubeを片っ端から巡回し、まもなく発売のベストアルバムも購入。
特に「ときめきに死す」という楽曲が好きで。YouTubeに載っていた30秒のSPOTだけを、狂ったように繰り返し再生してたくらいには好きだったので、音源が手に入ってからというもの毎日のように聴いてましたね。記念すべき、iTunesで初めてPV購入した曲でもある。

そんな「ときめきに死す」などを作曲した、Key.の谷地村啓さんという方がおりまして。
アーバンギャルドの12を争うレベルで好きな曲は大体彼が作曲してると言っても良いくらいには、天才だと思っておりました。
思っていたのですが。

2013年ーー私が高校2年の秋にーー彼は突如バンドを追われることになるのです。

 


一連の出来事については、もう何も言わない。
所詮過去の出来事でしかない。
わたしの知らない世界での、過去の出来事。

でも悲しかったんだ。


大好きだけど親に言えるバンドじゃないし。
でもいつか会いに行くって、絶対観るって決めてたから。
それが、二度と叶わなくなってしまった。

数年後、彼は一人で活動を再開した。
でも、私の好きな、私の知ってる彼の音とは少し違う気がした。だから今は追っていない。
私が好きなのは、アーバンギャルドの中で鳴らす、彼のメロディなのだと気づいた。だからこそ余計に悲しかった。
天馬さんの詞が欲しい。よこたんの歌声が欲しい。
そう思ってしまう自分が残酷だと思った。
……元気にしてるかな。


彼がいなくなった次のアルバムは、まるで大事な何かが欠けてしまったかのように、ポップで明る過ぎるように感じた(さくらメメント、未だに好きじゃないし)。ワンピース心中もガールズコレクションも好きだけど、谷地村さんの居た頃のがずっと良い。申し訳ないけど、そう思ってしまった。
松永天馬という強大な文学的カリスマに、音楽の天才谷地村啓が加わることで名曲が生まれる。そしてそこに浜崎容子というボーカルが居ることで、アーバンギャルドは絶対であり続ける。今でもそれは信じてます。
でも、それが彼らの選択だ。だから仕方ない。
鬱くしい国のインストアを最初で最後に、私は普通のライブに足を運ぶこともしなかった。まあ、受験生だったって理由もあるけど。

追い打ちをかけるようにDr.喬一さんが脱退。そしてKey.おおくぼけいさんの加入。はっきり言って苦しかった。キーボードは永遠にや様のものであって欲しかったから。現実的にはそんなの無理だって知ってるけど…。

そんなこんなで私はアーバンを追うことをやめ、既存の曲だけを聴くようになった。しかし昨年「コインロッカーベイビーズ」という楽曲に出会ったことで、事態は一変する。
PVの美しさもさながら、楽曲の出来が段違いに良い。これは名曲だ…と思い、即座に少女KAITAIを購入。

天馬さんはけい様が入った事でバンドの音楽の質が上がったと言ってたけど、本当にそうかもしれないと思った。よこたんソロでの伴奏も素敵だったし。

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はい。前置きが長い。
本日は、そんな私の初めてのアーバンギャルドでした。(インストア除いて)
なんで今更?って感じですが、リクエストワンマンってことはときめきに死すとかダブルバインドとか聴けるのでは?と思ったからです。私最近の曲あんまり好きじゃなくて。
電車遅れて遅刻したけどな!!!!!!!(死にたい)

でもUNITの階段を下りながら聴こえてきた「ときめきに死す」に、私の心は締め付けられ、今はそこにいない筈の谷地村さんのことを思い出し、PVを思い出し、この曲に自らを重ねた高校時代を思い出した。
扉を開けて見えた景色も、どことなくロマンチックで、まるで映画のワンシーンのようだった。
今日の私がドレスコード“水玉”に則って、普段は絶対着ないようなドリーミーな格好をしてたのもあるかもしれない。(別に公式で指定されてないけど)

待ち望んでたダブルバインドが生で聴けたのも嬉しい。あとラブクラフトの世界とか、都市夫は死ぬことにしたとか、四月戦争とか、大好きな曲ばっかりで凄く興奮した。
ダブルバインド、盛り上がる感じの曲じゃないけど、暗くて美しいから好きなんだよな。シンセもいい感じに効いてるし、ほんと世界観が魅力的すぎる。
勿論投票1位の堕天使ポップも最高でしたよ。旗忘れたのに挙手してガンガン振ってた。

アンコールの生まれてみたいでは、歌詞に自分自身を重ねて、思わずほろりと涙が零れてしまった。
結局わたしっていつも、“誰か”への憧れだけで生きてるんだ。でも、わたしでありたいな。
いつかは、確固たる自分自身になれますか?

そんな祈りを込めて聴いていた。

何曲か、本当に祈りを捧げたくなったんだ。
ガイガーカウンターの夜、の時だったかな。
これも谷地村さんの曲なんだけど…美しくて、鬱くしくて、胸がいっぱいになって。
後奏のアレンジも嬉しかった。とてもどきどきした。

 

“会いたいひとがいるうちに、会いに行ったほうがいいよ”
谷地村さん脱退の時の、よこたんの言葉。
今でも深く、胸に突き刺さっている。

実際、カラスは真っ白とか、plentyとか、好きなのに一度も観に行けずに解散しちゃったバンドも多い。
だから私は、会いに行ける内に煌めきに触れたい。

 

少女が美しく在れるのが刹那の幻なように、音楽だって、何時までも聴けるわけじゃないのだから。